こんにちは!
Life Design Flag編集長
小浜やすこです^ ^
今回ご紹介するのは、
「食べにくくても、美味しさにとことんこだわる」
という一点突破で、
九州で10億本も売れた大人気アイス
【ブラックモンブラン】の秘密を紹介します!
あなたのビジネスにも活かせる、
売り込まずに全国から選ばれるヒントがぎっしり詰まった事例を、
ぜひチェックしてくださいね!
ブラックモンブランの由来やヒットした理由は?
九州で育った人なら誰もが知っているソウルアイス
「ブラックモンブラン」
その名前の由来は、“栗のモンブラン”ではなく、
アルプス山脈の最高峰「モンブラン山」から来ています!

このアイスを生み出したのは、
佐賀県小城市にある竹下製菓の3代目社長・竹下小太郎さん。
竹下製菓の創業は、なんと1894年!佐賀県の鹿島市で始まりました^ ^
創業当時は、マシュマロやカステラの他に
鹿児島の郷土料理でもある軽羹(かるかん)も製造していたそうで、
アイスクリーム部門が誕生したのは1958年だったそうです。
竹下さんは1960年代にヨーロッパ視察中、
雪に覆われた真っ白なモンブラン山を見て
「この山にチョコレートをかけたらおいしそう」
と思ったそうです^ ^
竹下社長のこの一言から、
10億本売れたアイスの商品化が始まりました。
そして1969年、バニラアイスにチョコレートをコーティングし、
さらにクッキークランチをたっぷりまぶした【ブラックモンブラン】が誕生。

当時のアイスといえば甘味料入りの
色付き氷キャンディが主流だった中で、
洋菓子のような高級感を持つこの新商品は、
発売当初なんと20円!
これは子どもにとって「お小遣いを貯めて買う」
特別なアイスだったのです。

現在の物価は昭和40年の物価の約4倍です。
当時はうどんやそばが30円から35円で販売されていたことを考えると
特別なアイスということがわかりますね^ ^
物価指数は総務省が毎年出していますので詳しい動向が気になる方は
チェックしてくださいね。
統計局ホームページ/消費者物価指数(CPI)
しかしそのクオリティと独自の味わい
さらには“当たりくじ”の楽しさも相まって、
子どもたちの間で瞬く間に人気に。

販売開始から55年以上経った今では、
九州を中心に累計10億本以上を売り上げる大ヒット商品に成長しました!
アイスの特徴はザクザクのクランチと
それを引き立てる三層構造のバランス!
この“ザクザク”と“とろ〜り”が同時に味わえる、
絶妙な食感こそがブラックモンブラン最大の魅力です^ ^
あえて不便を選んだ!「ザクザク」にフォーカスした戦略
ブラックモンブランが多くの人に愛され、
55年以上もロングセラーとなっている最大の理由!
それは、「美味しさの象徴=ザクザクのクランチ」に
とことんフォーカスしたからです。
実はこのザクザク感、ただのクランチではありません。
3代目社長・竹下小太郎さんが
自ら開発したレシピを今も受け継ぎ、
“あえて”粒の大きさを不揃いにしているのです。
その結果、食べた瞬間の
ザクッ!ポリッ!
という衝撃的な食感が生まれました。
しかし――その代償として、必ずポロポロこぼれるんです^ ^
実際、竹下製菓には
「クランチが落ちて食べにくい」「車の中で子どもに食べさせられない」
などの声も届いているそうです。
それでも同社は、「食べにくい」と訴えるお客様に
「ご迷惑をおかけしておりますが、そこにブラックモンブランの美味しさの秘密があるのです」
と答えているとのこと。
お客様のクレームに対しても“謝りながらでも譲らない”
この【ザクザク食感にこだわる】ブレない姿勢こそ、
竹下製菓が貫いてきた「たった一つのお約束」なんです^ ^

美味しさのために“あえて捨てた”もの
今や多くの商品が
を重視している世の中で、
ブラックモンブランはそのどれもを捨て、たった一つを極めています。
それでも「この食感がたまらない!」というファンの声が圧倒的に多い!!
実際、過去に開催された九州出身者を対象としたWEBアンケートでは、
ブラックモンブランを好きな理由の第1位が
「クッキークランチの食感(62%)」でした。
《ブラモンを愛する九州出身者の声》
引用:メシ通
味と食感を極めるために、形や食べやすさを“あえて手放す”
他を捨てて一点に集中することでNO1のビジネスを確立する
フォーカスメソッドの考え方です。
「不便でも好き」と言われるブランドに
食べにくさがあるにもかかわらず、
「食べたい」「恋しい」と言われる存在になったブラックモンブラン!
袋を“パーティー開け”して、
こぼれるクランチを受け止めながら食べる!
そんな食べ方すら、愛される理由になっています^ ^

福岡のテレビ番組がおこなったX(旧Twitter)のアンケート
3000票以上も集まっている中で
「それでも美味しい」「ゴミ箱抱えて食べる!」「独自の袋開けを開発!」
なんて声が集まるほど熱烈なファンが多いんです^ ^

これほどまでに「不便すら魅力に変えた」商品が
他にあるでしょうか?
便利さや見た目の完璧さを追い求めず、
たった一つのこだわり=“ザクザク感”に全力投球したからこそ、
ブラックモンブランは今も愛され、選ばれ続けているのです^ ^
全国展開&売上倍増を実現した五代目の仕掛けとは?
2016年、竹下製菓の5代目社長に就任したのは、
創業家の孫にあたる竹下真由さん。
東工大出身・外資系コンサル出身という異色の経歴を持ち、
現副社長である夫とともに
夫婦二人三脚で会社を牽引しています。
伝統を守りながらも大胆な挑戦を続け
竹下製菓の看板商品「ブラックモンブラン」は、
九州のローカルアイスから“全国区ブランド”へと飛躍していきました。
九州で88%以上の認知度!驚きの認知度調査結果
竹下製菓株式会社は
2019年ブラックモンブラン50周年を迎えることを機に、
全国で商品の認知度調査を実施しました。
各都道府県の20~50代男女合わせて25名ずつ、
合計1,175名にブラックモンブランを知っているかを調査した結果
と九州では圧倒的な知名度を誇る一方、
と関東では“ほぼ無名”という現実がありました。

ここから、竹下製菓はM&Aやコラボ戦略、
メディア露出を重ねた結果、今では全国的に知られるブランドへと成長!
知名度を全国規模へ押し上げています^ ^
SNSでも話題沸騰!コラボで新たなファン層を開拓
5代目の挑戦のひとつが、“コラボ戦略”です。
過去にブラックモンブランがコラボした商品は
以下のようなものがあります^ ^





意外性あるコラボ商品はSNSで大きな話題となり、
若い世代や全国のスイーツファンの
ブラックモンブランの認知度向上に大きく貢献しています^ ^
そして、どんな商品とコラボしても
ブラックモンブランのたった一つのこだわり=“ザクザク感”を維持することに、
竹下製菓がお客様とのお約束を守り続ける姿を感じました^ ^
全国展開の鍵は「サミット」だった!関東でも買えるアイスに
ブラックモンブランの全国展開のきっかけになったのは、
まさにこのコラボ戦略と、もうひとつの仕掛けM&Aと販路拡大の成果です。

M&A(エムアンドエー)は企業の合併や買収に関連する取引のことで、
英語の「Mergers(合併)」と「Acquisitions(買収)」の略です。
2000年東京のスーパー「サミット」との取引が始まり、
現在では関東圏のほぼ全店舗で取り扱い中。
ドン・キホーテやライフ、イオンなどの量販店でも取り扱いが広がり、
「東京でも買える!」と話題になっています^ ^
また、2021年以降は埼玉県のアイス工場を
M&Aで買収し製造体制を拡充。
流通の壁を越え、関東や関西への本格進出が実現!
会社の売上も2倍に激増しています^ ^
「唯一の価値」を貫くから選ばれる!
たくさんの強みを並べるより
「たった一つのこだわり」を貫いたことで、
“ザクザク感のブラックモンブラン”は
ファンを惹きつけ唯一無二の存在になりました^ ^
「形のきれいさや食べやすさ」ではなく
「ザクザク食感」に絞って、
たったひとつのお約束を貫き続けたからこそ、
ファンに選ばれ、全国へと広がっている
ブラックモンブランの軌跡
あなたのビジネスも、
「全部やる」ではなく「ひとつにフォーカスする」ことで
強く、長く、選ばれるブランドに育つ
ということを、この記事から知ってもらえたら嬉しいです^ ^
私の強みってなんだろう?そう思い悩む人は、
あなただけが持つ
ここを深掘りするところから始めてみましょう!